北アルプスの白馬岳周辺は、日本有数の高山植物の宝庫として有名である。7月ごろに白馬大雪渓~白馬岳山頂~白馬大池の登山道で見られる花を紹介する。
さまざまな種類の高山植物
白馬岳は、アルプスの中でも北に位置し、日本海に近いので、雪が多く風が強い。また、複雑な地形や地質も影響し、さまざまな環境が見られる。その植物にとってその過酷な場所には、そこに適応した高山植物が生活している。貴重な氷河期の遺存種(残存種)も見られる。
白馬岳の高山帯では大きく分けて6つの植生タイプがある
1.高山低木群落
主にハイマツが優占する。その他、ハクサンシャクナゲ、コケモモなど
2.風衝矮性低木群落
風が強く、矮性低木が主体 クロマメノキ、ミネズオウ、コメバツガザクラなど
3.風衝草原
風が強く砂礫が移動するような不安定な所。草本が主体。イワオウギ、オヤマノエンドウなど
4.雪田草原
小さい谷や窪地には、遅い時期まで雪が残る。その雪解け水が豊富なところ、雪解け後は、乾燥地になる。タカネヤハズハハコ、アオノツガザクラなど
5.岩場に生育する群落
タカネツメクサ、イワウメなどは。岩場の過酷な環境で生息する。
6.カール地形、周氷河地形に対応した植物群落
冬に強風で雪も飛ばされ、大地に含まれる水分が凍ったり融けたりすることを繰り返すことによっておこる(凍結融解作用)地形を周氷河地形といい,白馬連山の西側で見られる。土壌が動く不安定な場所のため樹木は育ちにくい。砂礫地に適応した高山植物が生える。
カール地形は、白馬大雪渓の上部【葱平(ねぶかっぴら)】などに見られる。お花畑になっている。
白馬岳の花【7月】
白馬大雪渓の登山道わきに咲く花
登山道の脇には、夏になるとお花畑が広がる。まずは、7月に白馬大雪渓沿いの登山道で、観察した花を紹介する
白馬大池ルートに咲く花
稜線沿いの乾燥した岩場や砂礫地に咲く花や白馬大池付近の湿った場所を好む花などを紹介します。
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