自作で独立型ソーラー発電(オフグリッド)を構築する時、規模を大きくするには、複数のソーラーパネルを使う必要があります。そのたくさんのパネルをどのように接続すればよいのでしょうか。
接続方法は、直列つなぎと並列つなぎがあります。どちらが有利でしょうか。それぞれの特徴について考えてみます。
直列つなぎの特徴
電圧は高くなる(和)
パネルを直列に接続すると、電圧が上がります。(例 出力18Vのパネルを2枚直列で36V)電圧が上がれば電力の損失が少なくなります。(電力会社の送電は高電圧)
また、日照条件が悪いときでも、直列つなぎは、電圧が高いので、パネルはある程度発電してくれます。
さらに、電圧が上がるため、MPPTチャージコントローラーの効率もよくなります。
(電力が最適動作点に達しやすくなる)
電流は低くなる
電力(W)=電流(A)✖電圧(V)ですので、電圧が2倍になれば、電流は半分で済みます。電流が少なくなればケーブルの太さを細くすることができます。
ケーブルとコネクタの節約
直列つなぎは並列つなぎに比較して、ケーブルの長さが短く、コネクタの数も少なくすみます。それは、電力の損失も少なくなります。
↑ コネクタと接続用の工具
(コネクタには、並列つなぎ用等いろいろな種類があります)
並列つなぎの特徴
電圧は低くなり、電流は高くなる
直列つなぎと逆のことが起こります。電圧が下がるので、効率は直列つなぎに比べて効率が悪くなります。ケーブルも太くしないといけないし、コネクタの数も多くしないといけません。
それでは、すべてのパネルを直列つなぎにすれば良いのですか?
直列つなぎにも欠点があります
直列つなぎの短所
1枚のパネルだけが故障したりすると、その直列つなぎのパネルはすべて発電しなくなります。また、1枚だけ日陰になると同じようにほとんど発電できなくなります。
仮に、パネルを20枚設置したとすると、1枚の故障だけで、発電量が0になってしまいます。
障害物が多く、日陰になりやすい環境では、直列つなぎだけでは、かえって効率が悪くなります。
結論
一般的に、複数のパネルの接続方法は、直列つなぎと並列つなぎを組み合わせて設置しています。(例 4直列の4並列の16枚のパネル)
日照条件・設置場所・パネルの枚数などから考えて、直列つなぎと並列つなぎを組み合わせて設置していきましょう。
私の場合は、狭い庭なので、パネル8枚を3ヶ所(4枚、2枚、2枚)に分散し、2直列の4並列にしています。
最後に、
回路電圧が30Vを超えるシステムの設置工事には、電気工事士の資格が必要となりますので注意してください。
ソーラー生活を楽しんでください。