第2種電気工事士の筆記試験(2020年10月4日)の受験のため筆記試験の勉強から始めた。電気について学習していくなかで、意外なことやまったく知らなかったこと(学校で習ったであろうが・・・)が多くあった。その紹介をしていく。
中学校の「理科」・「技術」で学習する内容
電気について、中学校で学習することを確認すると
中学校の理科「電流とその利用」で学習するのは、電流・電圧と抵抗 直列回路 並列回路 オームの法則 電力量(J)熱量 真空放電 静電気 磁界 磁力線 電磁誘導と発電など基本的なことを学習する。
電気回路では、直流で考える。オームの法則や電力量の計算もなどもすべて直流で考える。家庭で一般に使われる交流の回路については、学習しない。(交流と直流の違いについては、学習する。)
技術家庭科では「エネルギーの変換と利用」の分野で 負荷 定格電流 許容電流 接地線 トラッキング ろう電しゃ断器 温度ヒューズ 配線用しゃ断器 分電盤 ろう電など家庭で交流電源を利用するための基本的なことは、全般的に学習する。さらに、はんだ付け作業がある電子部品の製作などがある。
このように、電気については、一通り、中学校で勉強している。これらの知識を生かし、一般の家庭で温度ヒューズの交換、コンセントの交換、はんだ付け作業などの経験がある人も多いと思います。
中学校で習ったはずであるが、忘れていることが多い。
いまさら聞けない電気の知識
自分が知らなかったり、意識していない(忘れてしまった?)ことを次に紹介します。
家庭用コンセントに向きがある
家庭用の100Vのコンセントに2つの穴があり、普段は、コンセントをさす時、右と左を気にしないで差し込みますが実は、極性があります。昔、授業で習ったのでしょうが、電気製品を使うときはもちろんどちらでも大丈夫(AV機器は、左右を逆にすると電気的なノイズが発生することがある)なので意識はしていませんでした。電気工事士の試験で再認識しました。コンセントの2つの穴の左側が長くなっています。(同じ長さのコンセントもある)
コンセント(差し込み口)の長い穴の方を触っても感電しない
コンセント(差し込み口)の左がアース側です。地面とつながっているので電圧(電位)は、0Vです。ここだけを触っても感電をしません。
また、コンセントの差す方(プラグ)の見分け方として、長さが違ったり(長いほうがアース)、WやSのマーク(アース側)がついているときは見分けることができます。
交流は、最大値141Vになる(100Vは、実効値)
家庭用の電源は交流であり、電流の向きが絶えず変わり、西日本は60ヘルツ、東日本は50ヘルツは、中学校で学習しました。また、交流電圧は100Vであることはみなさん知っています。じつは、交流電圧100Vとは、実効値【直流電圧と同じ仕事(電力)ができる電圧】になります。きれいな波(正弦波)の時は、最大値は、141V(100✖√2)になります。
ケーブルとコードの違い
普段は、意識をせずにケーブルとコードを使っている。太いコードがケーブルのイメージがある。
家庭用では、
コードは電気用品安全法で規定され、コンセントから電気製品までの配線したものをさします。電気製品についている電線はコードです。柔らかく曲げることができます。
ケーブルとは、屋内配線に使う電線をさします。やや硬めの電線です。屋内配線ではコードは使えません。ケーブルの配線工事は電気工事士の免許がいります。
発電した電気は3本の線で送られてくる
電柱と電柱の間の電線は、3本の電線で電気が送られてくる。
発電所でタービンを回転させ、発電機で交流(コイルの中で磁石が回転させることによって電気を発電)を発生させていることは知識として多くの人が知っている。
このとき、3組のコイルが使われてる。3組のコイルを使うことにより周期が1/3ずつずれた3つの交流が同時に発生する。その3つの交流を3本の電線で送る。電圧を変えやすく、家庭に近づけば、低い電圧に変えていく。(三相交流方式)
一般家庭では三相のうち一相を利用し、単相交流として利用している。
200Vが可能(単相3線式)
私の家は、電気の引き込み線から3本の電線(電圧線が2本、中性線1本)がつながっている。(単相3線式)電圧線と中性線間で100V、2本の電圧線間で200Vになる。エアコンのみ200Vにしている。
2本の電線の単相2線式が使われているところ(古い家が多い)で、200Vを使う場合は、電力会社の工事が必要になる。
電気用品には、PSEマークがついている
特定電気用品
特定電気用品以外の電気用品
国の安全基準に適合した電気製品には、<PS>Eのマークがあります。PSEマークのない電気製品は、原則として販売することができません。コンセントや電気製品には、このマークがついています。