ソーラー発電システムのバッテリーや車搭載のサブバッテリーには、リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーがおすすめです。
このリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーの特徴などを紹介をしていきます。また、鉛バッテリー(ディープサイクルバッテリー)との違いなどをまとめました。
リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーがおすすめ
私は、鉛バッテリー(12V100Ah)を6個使って、ソーラー発電システムをDIYし運営してきました。7年目に入り、鉛バッテリーもそろそろ、弱ってきたので、次は、リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーと考えています。
リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーの特徴
軽い (重さは、鉛バッテリーの3分の一)
今回、LiTimeの24V100Ahのリン酸鉄リチウムイオンバッテリーのご提供がありました。重さは21kgです。この重いバッテリーをどのように配送されるのかと気になりましたが、いつもより大きな2トンのトラックで配送されてきました。(荷物を手で受け取ったとき、配達員さんは箱の中身がバッテリーだとは知らなかったようです。)
ちなみに、 |
今回の24V100Ahのリン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、24kgと少し軽くなっています。同じ電圧、同じ放電容量の12V100Ahは、軽量化が進み、11kgとなります。
重さは、私が使っている同じ容量の鉛バッテリーの3分の1になります。
安全性が高い
リチウムイオン電池は、小型・軽量が特徴でノートパソコン、スマホ、電気自動車の動力源など使われています。マンガン系、三元系、リチウムポリマー系、リン酸鉄系など種類も多く、その中でも、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーが一番安全性が高いと言われています。
熱安定性が高いことが特徴で発熱・発火がしにくい構造になっています。
キャンピングカーの車内で使うには安心ですね。
また、リチウムイオン電池は、、鉛バッテリーに比べ
①ガス(おもに水素)が出ない。
②バッテリー液が漏れない。
バッテリー液の補充の必要がない(メンテナンスが簡単)
普通の鉛バッテリー(ディープサイクルバッテリー)は、定期的な精製水の補充が必要(数か月に1回)です。精製水の補充は結構大変です。精製水のコストもかかります。
リチウム電池は、もちろん、補充のメンテナンスが必要がありません。
まだ、高価だけどだんだん安くなっている
リチウムイオンバッテリーは、バッテリー容量に対してコストが高いのが特徴です。たくさんの種類のリチウムイオンバッテリーがありますが、高価な素材のニッケルやコバルトなどの代わりに、
廉価な鉄とリン酸を使用しているので、値段が安いのが特徴です。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、主に中国で実用化され、電気自動車のバッテリーとしても一部使われ、少しづつ値段も下がってきています。
長寿命
リン酸鉄リチウムイオン電池のサイクル寿命(蓄電池の残容量が0%の状態から100%まで充電し、そこから0%になるまで放電するという1往復が1サイクル)は、3,000回以上といわれ、約8年利用できる計算です。 使い方によって違いますが、計算上では、鉛バッテリー(ディープサイクルバッテリー)の10倍近い寿命になります。(ただし、鉛バッテリーの場合、放電深度【放電容量】に対する放電量の比100%に比べて放電深度50%の方が約3倍も寿命が長くなるといわれています。)
また、従来のリチウムイオンバッテリーと比較しても長寿命が特徴です。
「充電」は、寒さに注意 「放電」は、寒さと暑さに強い
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの作動する温度範囲は、だいたい以下のようになっている。
充電:0 ℃ ~ 50 ℃ 放電:-20 ℃ ~ 60℃ |
特に冬場の「充電」に注意が必要である。
氷点下では充電できない。
低温対策として、バッテリーにヒーター(自己加熱機能)が付いたものも販売されている。
ただし、「放電」では、-20 ℃ ~ 60℃と広い範囲で動作が可能で暑さ寒さには強くなっている。
自己放電が起こりにくい
リチウム電池全般の特徴として、自己放電(蓄えられている電気の量が時間とともに徐々に減少する現象)が起こりにくい。リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、自己放電率がひと月、数%程度で、ほっておいても蓄電量は減りにくいのが特徴です。
鉛バッテリー(ディープサイクルバッテリー)の容量低減
バッテリーの容量は、電流と時間の積算値Ah(アンペアアワー)で表される。例えば、バッテリーの容量が100Ahの場合、5Aの電流を20時間かけて流すことができる。しかし、鉛バッテリー(ディープサイクルバッテリー)は、大きな出力にすると、ロスが生まれ、実際の容量は少なくなってしまう現象が発生します。(容量低減)
鉛バッテリーでは、実際に取り出される容量は、少なくなってしまいます。
リチウム電池では、容量低減は、ほぼ、起きません。
エネルギー密度
鉛バッテリーに比べ、リチウム電池は、エネルギー密度(発生エネルギー当たりの燃料容積または重量を数値化したもの)の値が大きいのも特徴である。ただ、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、各種のリチウム電池の中では、エネルギー密度の値は低い方で、バッテリーがやや大きくならざるを得ない。
放電特性(鉛バッテリーとの比較)
12Vの鉛バッテリーは、内部は6つのセル(1セル約2.1V)に分かれている。また、12Vのリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーは、内部は4つのセル(1セル約3.2V)に分かれている。
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バッテリーを充電する時、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーと鉛バッテリーとでは、充電曲線がかなり違います。リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、簡単な過程を経て、充電されていきます。(下図左)鉛バッテリーの充電モード(下図右)にあった、吸収充電(Absorotion Stage)やフロート充電(Float Stage)がありません。また、月に1回程度必要だった均等化充電(Equalize Stage)も必要ありません。リン酸 鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーは、充電段階で均等化されるように設計されています。
充電曲線がかなり違うことにより、ソーラーによる発電電力をバッテリーに充電する時に充放電を調節するチャージコントローラーは、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーに対応するチャージコントーラーが必要になります。(ちなみに、私が、現在、使っているチャージコントローラーには、対応していない)
バッテリー管理システムBMS(Battery Management System)
リチウムイオン電池には、BMS(Battery Management System)というバッテリーを監視・ 制御(保護)する装置がついています。過充電、過放電、過電流、過熱、短絡から保護することができます。また、各セル間の電圧 バランスを維持する機能も有しています。
まとめ(鉛バッテリーと比べて)
①軽い ②安全性が高い(水素が発生しない) ③バッテリー液の補充の必要がない ④長寿命 ⑤値段が高い⇒少しづつ安くなっている ⑥「放電」は、暑さ寒さに強い ⑦「充電」では、寒さに弱い。⇒対策としてヒーター付きが販売されている ⑧時間がたっても蓄電量が減りにくい ⑨実際に取り出される容量は、減らない ⑩充電モードに、吸収充電(Absorotion Stage)やフロート充電(Float Stage)がない。均等化充電(Equalize Stage)も必要ない ⑪バッテリー管理システム(BMS)によって、バッテリーが保護されている
Li Time(旧ブランド名「Ampere Time」)のバッテリーの紹介
最近では、いろいろな種類のリン酸鉄リチウムイオン電池がアマゾンなどのネットで販売されるようになりました。中国で製造されていますが日本国内でカスタマー&配送サービスが行われている会社もあります。LiTime(旧ブランド名「Ampere Time」)もその一つです。
耐用年数10年
バッテリーの寿命は満充電(100%)から残量0%までの放電が4000サイクル以上となっています。耐用年数は、鉛蓄電池の3年寿命の3倍になり、約10年まで使えます。放電深度によって、サイクル回数がもっと長くなれます。【満充電(100%)から残量(20%)までの放電で6000サイクル、満充電(100%)から残量(40%)までの放電で15000サイクル】
保証:5年
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、テスラ社などの一部の自動車バッテリーにも使われています。LiTimeでは、自動車用グレードのLiFePO4セルを使っているだけあって、LiTimeでは、自信の5年間保証がついています。
おすすめは、24V
LiTime 24V 100Ah LiFePO4 リン酸鉄リチウムイオン バッテリー
おすすめなのは、電圧が24Vのバッテリーです。バッテリー1個で、12V 100Ahリチウムバッテリー2個に相当します。2.56kWhのエネルギーになります。単純計算では、満充電では、256Wの電気製品を10時間使うことができます。また、12Vを2倍の24Vにすると、バッテリーのケーブルに流れる電流は、半分になります。バッテリーのケーブルの高電流は、注意するポイントです。
↓アマゾンでも販売されています
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LiTime 24V 100Ah リン酸鉄リチウムイオンバッテリー LiFePO4リチウムバッテリー 内蔵100A BMS 4000+サイクル充電式バッテリー 最大負荷電力2560W ソーラーパネル オフグリッドアプリケーション マリン オーバーランド バンに最適
12Vのバッテリー
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